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『氷菓』を読んで、「続きの『愚者のエンドロール』って、どんなお話なんだろう?」と気になっていませんか?
結論から言うと、『氷菓』よりミステリー色が強くなっていて、読んでいて楽しかったです!
256ページを、通勤電車と夜の時間で、2日で読み切りました📚
この記事では、司書歴15年の私が、前半はネタバレなしで感想をお届けします。
後半には、ボタンを押すと開くネタバレありの感想もあります。タイトルの意味についての私なりの考察も書いているので、読み終わった人だけ開いてくださいね。
『愚者のエンドロール』の作品情報
- 書名:愚者のエンドロール
- 著者:米澤穂信
- 出版社:KADOKAWA(角川文庫)
- 発売日:2002年7月31日
- ページ数:256ページ
- シリーズ:〈古典部〉シリーズの2作目(『氷菓』の続き)
私は職場の大学図書館で借りて読みました📚
『愚者のエンドロール』のあらすじ(ネタバレなし)
古典部のメンバーが先輩から見せられたのは、自主制作のビデオ映画。
ところがその映画は、廃屋の密室で起きた殺人シーンで、途中で終わっていました。
犯人は誰なのか? どうやって殺したのか?
古典部のメンバーは、映画の結末探しに乗り出すことになります。
『氷菓』とくらべてどう?
今回は、日常の謎というよりは、文化祭に向けて解決するべき謎を、依頼されて解き明かすという展開です。
『氷菓』よりミステリー色が強くなっていて、読んでいて楽しかったです!
それに、ほかのミステリ作品の話も作中に登場してくるんです。
シャーロック・ホームズの話が出てきたり、摩耶花が好きな作家としてクリスティ、クイーン、カーをあげていたり…。
ミステリ好きには、うれしいポイントですよね😊
読み終わって思ったこと
読み終わって最初に思ったのは、なんかちょっと切ない気持ちでした。
読み返してみると、奉太郎をぎゅっと応援したくなって…。
これって母性?😂
なぜそう思ったのかは、ネタバレになるので、後半の「ネタバレあり」に書きますね。
時間がなくても読める?
結論から言うと、読めます! 私は2日で読み切りました。
- 1日目:朝の通勤電車で20分ほど
- 2日目:朝の通勤電車で20分、夜に家で2時間ほど
合計すると、だいたい2時間40分くらいです。
2日目の夜は、真相が気になって、次の日が休みだったこともあり、夜ふかしして読んでしまいました😂
通勤のスキマ時間でコツコツ読み進めて、最後は一気に…という読み方もおすすめです!
本を開く時間がなかなか取れない…という人は、Audible版もありますよ!
Audibleを実際に使ってみた感想は、こちらにまとめています👇
司書がAudibleを1ヶ月使って、1冊も聴き終わりませんでした|それでも続ける理由
『愚者のエンドロール』は、Audibleの聴き放題で聴けます(2026年10月時点)。
Audibleには30日間の無料体験があります。登録したら、その日のうちに10分でいいので聴いてみてください👂
『愚者のエンドロール』はこんな人におすすめ
- 『氷菓』を読んで、次の作品が気になった人
- 青春ミステリーが好きな人
- 通勤のスキマ時間で読める本を探している人
- アニメ『氷菓』を観た人
- 読み終わったあと、ちょっと切なさが残るお話が好きな人
〈古典部〉シリーズの順番
『愚者のエンドロール』は〈古典部〉シリーズの2作目です。
1作目の『氷菓』を読んでから読むのがおすすめです😊
- 氷菓
- 愚者のエンドロール(この本)
- クドリャフカの順番
- 遠まわりする雛
- ふたりの距離の概算
- いまさら翼といわれても
『氷菓』の感想はこちらにまとめています👇
【感想】氷菓|アニメを観た人にも!読みやすい日常の謎ミステリー【ネタバレなし・あり】
まとめ|『氷菓』の次に読みたい、ミステリー色が強めの1冊
『愚者のエンドロール』は、途中で終わった映画の結末を探す、青春ミステリーです。
- 『氷菓』より、ミステリー色が強くなっている
- ほかのミステリ作品も登場して、ミステリ好きにはうれしい
- 256ページで、通勤時間と夜の時間で2日で読めた
『氷菓』が好きだった人は、ぜひ続けて読んでみてくださいね😊
ほかの日常ミステリーも読みたい人は、こちらもどうぞ👇
日常ミステリおすすめ5選|小さな違和感がクセになる読みやすい傑作集
小市民シリーズ読む順番まとめ|初心者にもわかりやすく解説!
⚠️ここから先はネタバレありです⚠️
結末とタイトルの意味に触れます。まだ読んでいない人は、ここでストップしてくださいね!
ネタバレありの感想を読む(クリックで開きます)
【ネタバレあり】タイトル『愚者のエンドロール』の意味を考えてみた
古典部のメンバーで話していたタロットカードの話の中に、「愚者」が登場しますよね。
メンバーにタロットカードを当てはめる場面では、千反田さん自身が「愚者」だと認めていました。
そして奉太郎が終盤にタロットカードの意味を調べると、「愚者」は冒険心、好奇心、行動への衝動を表すカードとして示されています。
カードの意味から見ると、好奇心いっぱいの千反田さんが「愚者」なのは、ぴったりですよね😊
でも私は、それとはまた別の読み方もできるのでは?と思ったんです。
私が調べたところ、愚者のカードには、足元が崖であるにもかかわらず、若者が希望を胸に抱いて旅に出る様子が描かれていました。
(参考:cocoloni占い館 Sun)
そして「エンドロール」は、映画などの最後に、監督・キャスト・スタッフなどの名前を並べた一覧のこと。
(参考:コトバンク「デジタル大辞泉」)
この2つを合わせると…。
入須先輩から「探偵役として、未完成の映画の謎を解いてほしい」と頼まれた奉太郎は、心の中に希望を抱いていたはず。
でも実は、探偵ではなく推理作家として踊らされていたんですよね。
崖に気づかず、希望を胸に歩いていく若者=奉太郎。
『愚者のエンドロール』は、そんな奉太郎の役割を表した言葉だったのかな、と私は受け取りました。
【ネタバレあり】ちょっと切ない気持ちになった理由
奉太郎は、形の上では事件を解決できました。
でも、本質的には解決できたわけではなかったんですよね。
それを奉太郎が悔いているようなので、「君が悪いんじゃないよ、頑張ったじゃん」って慰めてあげたくなりました😂
【ネタバレあり】チャットの場面で、きゃ〜となった
この本は、最初の「アバンタイトル」と最後の「エンドロール」に、チャットの場面があります。
名前は伏せられていますが、「名前をいれてください」は依頼人の入須先輩、「あ・た・し♪」は奉太郎のお姉さんだと、読んでいると分かりますよね。
お姉さんが、入須先輩の本心を暴いていく場面で、「お姉様かっこいい!」と、きゃ〜となってしまいました!
そして最後に、奉太郎と千反田さんがチャットで話す場面。
千反田さんの最後のせりふが印象的でした。
ひとの亡くなるお話は、嫌いなんです
(米澤穂信『愚者のエンドロール』角川文庫、p.253)
これが、千反田さんがミステリーが苦手な理由だったのかと、納得しました。

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