夏休みの読書感想文、どの本を選べばいい?
「読書感想文に向いてる本って?」「何を書けばいいかわからなくなりそう…」
そんな悩みをよく聞きます。
今回は、図書館司書の視点から「読書感想文におすすめしたい本」を、小学生・中高生向けにそれぞれご紹介します。
実際に感想文を書きやすいテーマ性やメッセージ性を重視して選んでいます。
・感想文に書きやすい本の特徴
・小学生向けのおすすめ図書3冊
・中高生向けのおすすめ図書2冊
・どんな視点で感想文を書けばいい?
感想文に向いている本って、どんな本?
読書感想文用の本を選ぶとき、以下のポイントを意識すると書きやすくなります。
・自分の体験や気持ちと重ねやすいテーマ
・主人公の成長や葛藤が描かれている
・「心が動く場面」がある
・文章が難しすぎず、最後まで読みやすい
【小学生向け】読書感想文にぴったりの本 3選
🟧 Step 1:①『りんごかもしれない』(ヨシタケシンスケ)
りんごを見て「りんごかもしれないけど、ちがうかもしれない」と考え始めた主人公。
子どもらしい発想の連続に笑いながらも、「モノの見方って一つじゃない」というメッセージが心に残ります。
→ 「自分だったらどう思うか」など、感想を書きやすい1冊。
🟧 Step 2:②『車のいろは空のいろ』(あまんきみこ)
短編のひとつ「白いぼうし」をはじめ、心あたたまるお話が多く収録されています。
相手の気持ちを想像すること、思いやりの大切さについて考えるきっかけになります。
→ 短編形式なので、読書が苦手でも取り組みやすい。
🟧 Step 3:③『つくしちゃんとおねえちゃん』(いとうみく)
しっかり者の妹・つくしと、ちょっぴり不器用なお姉ちゃんとの日常。
姉妹関係を通して、家族や自分の居場所について優しく描かれています。
→ きょうだいや家族との経験を思い出しながら書けるテーマです。
【中高生向け】感想文に深みが出るおすすめ図書 2選
🟦 Step 4:④『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(ブレイディみかこ)
イギリスの公立中学校に通う息子の目を通して描かれる、日常の中の多様性と葛藤。
「ふつう」って何だろう?と問いかける内容は、考察の余地も多く、感想文にも深みが出せます。
🟦 Step 5:⑤『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎)
哲学や人間関係、正しさとは何かを問いかける名作。
読者自身の生き方や価値観と向き合うことになり、感想文に個性を出しやすいのもポイントです。
※マンガ版を入り口にするのもOK!
感想文を書くときのコツ
・「印象に残った場面」と「その理由」を書こう
・主人公に共感した部分、しなかった部分を比べてみよう
・読んだあと、自分の考えがどう変わったかを書くと◎
正解はありません。
自分の言葉で、自分の気持ちを大事にしながら書いてみましょう。
まとめ|“心が動いた瞬間”を大切に
読書感想文にぴったりの本は、「自分の心が動いた場面がある本」。
その気持ちを言葉にすることで、読む力も書く力も自然と育っていきます。
今年の夏、1冊の本との出会いが、きっとあなたの記憶に残る読書体験になりますように。
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