はじめに
毎日頑張っている皆さん、お疲れさまです!
私も仕事のあとは、家事や育児に追われる毎日を過ごしています。
最近の悩みは、寝かしつけのときに下の子が「明日(平日)はトイザらスに行こうかな~」と勝手に予定を立てること。
それに対して「明日は保育所だから難しいね…」と説得するのですが、朝になるとこの会話がリセットされている不思議…。振り出しに戻る説得の日々です。
毎日の仕事や家事でちょっと疲れたときは、思いっきり笑えるコメディ小説でリフレッシュしませんか?今回は、初心者でも読みやすく、クスッと笑いながら楽しめるおすすめのコメディ小説をご紹介します。
『夜は短し歩けよ乙女』(森見登美彦)
あらすじ
主人公、京都の大学に通う「先輩」は、同じクラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋心を抱き、彼女の姿を追って京都の街を奔走します。
しかし、自由奔放でマイペースな彼女は、先輩の気持ちなどどこ吹く風。偶然出会っても「奇遇ですねえ!」とにっこり笑うばかりで、まったく距離が縮まりません。
酒席でのドタバタ騒動、学園祭のカオスな一夜、古本市での奇妙な出来事…。次々と巻き起こる珍事件に先輩は翻弄されながらも、なんとか彼女との距離を縮めようと奮闘します。
果たして先輩の想いは届くのか? そして、この不思議でにぎやかな夜の物語はどこへ向かうのか――。
おすすめポイント
独特のリズム感あふれる文体と世界観
森見登美彦ならではのユーモラスで幻想的な文章は、まさに“森見ワールド”の真骨頂。読んでいるだけで現実を離れ、不思議な夜の京都に迷い込んだ気分になれます。
実在の京都が舞台
鴨川や先斗町、古本市など、街の風景や文化が随所に描かれています。本を閉じた瞬間に「京都を歩いてみたい」と思わせてくれるほど臨場感たっぷりです。
個性的な脇役たちの存在感
謎めいた中年紳士や古本市の神様など、強烈にキャラ立ちした登場人物が次々に現れます。彼らの存在が物語をさらににぎやかにし、ページをめくる手が止まりません。
こんな人におすすめ
- 非日常感を味わいたい人
- 京都が好きな人・旅行気分を味わいたい人
- 恋愛×ユーモアの物語を楽しみたい人
『ドミノ』(恩田陸)
あらすじ
舞台は真夏の東京駅。
登場するのは27人+1匹という個性豊かな面々です。
一億円の契約書を待つ保険セールスマン、オーディションで下剤を盛られた子役、推理力を競う大学生、恋人との別れを決意した青年実業家、待ち合わせにたどり着けない老人、そしてその句会仲間である警察OB…。
縁もゆかりもない彼らが、巨大ターミナル・東京駅を舞台に偶然の連鎖でつながっていきます。小さなトラブルが次々と重なり合い、やがて大騒動へと発展。その展開はまさに“ドミノ倒し”。
次々に倒れていくピースを追いかけるようなスピード感で、読み出したら止まらず、一気に駆け抜けてしまうエンタメ小説です。
おすすめポイント
何気ない一日がドラマチックな大騒動に!
東京駅を行き交う登場人物たち。誰もが「平凡な一日」と思っていたはずなのに、一つ一つの偶然が連鎖し、最後には大事件へと発展! 驚きの展開に次ぐ展開で、ページをめくる手が止まりません。
爽快すぎる伏線回収
「まさか、あのときの出来事がここにつながるとは!」と唸らされる場面が多数。無関係に思えたエピソードが、後から綺麗に結びついていく展開は、読後にスッキリとした爽快感を残してくれます。
気軽に読めるコメディ
複雑な設定や重苦しいテーマを扱っていないため、軽快に読み進められます。シリアスな物語が苦手な方でも安心して楽しめる一冊で、恩田陸作品を初めて読む人にもぴったりです。
こんな人におすすめ
- 群像劇や伏線が見事につながる物語が好きな人
- コメディタッチで気軽に楽しみたいけれど、内容もしっかり味わいたい人
- 恩田陸作品をまだ読んだことがなく「最初の一冊」を選びたい人
『時をかけるゆとり』(朝井リョウ)
あらすじ
戦後最年少で直木賞を受賞した作家・朝井リョウによる、初のエッセイ集。
大学時代のアルバイトや夏休み、就職活動、そして社会人になってからの日常まで、著者自身のリアルな体験をもとに“ゆとり世代”の視点で綴られています。
若さゆえの失敗談や無鉄砲な挑戦も、朝井リョウならではの鋭い観察眼とユーモラスな語り口で「笑えるエピソード」へと変換。多彩なエッセイが詰まった一冊は、世代を超えて共感と笑いを届けてくれます。
おすすめポイント
爆笑必至のユーモア
何気ない日常の一コマを切り取る、朝井リョウの独特な観察眼が冴えわたります。
言葉のセンスが鋭すぎて、読者の腹筋を容赦なく直撃。
笑いをこらえるのに必死になるので、くれぐれも通勤・通学中の電車で読むのは危険です(経験者は語る)
赤裸々な等身大の自虐
直木賞作家という肩書きがありながら、著者は自分の恥ずかしい体験や失敗談を、飾らずユーモラスに語ります。
同世代の私にとっては「すごい才能の人」だったのに、このエッセイを通して“同じことで悩み、失敗し、笑っている一人の人間”としての姿が見えてきて、強い親近感を抱きました。
「ゆとり世代」から見える世界
1989年生まれの著者が描くのは、まさに“ゆとり世代”ならではのリアルな価値観。
(1988年生まれの私には特に刺さるものがありました。)
それでいて、世代を超えて共感できる悩みや普遍的なテーマも散りばめられており、幅広い世代の読者が「わかる」とうなずけるエッセイです。
こんな人におすすめ
- 日常の中にある小さな出来事をユーモラスに楽しみたい人
- 短いエッセイで気軽に読書を楽しみたい人
- 世代や立場を超えて、人の価値観や悩みに触れてみたい人
まとめ
勉強、仕事、家事、育児…
毎日やらなければならないタスクに追われて、心も体も疲れきってしまいますよね。
今回ご紹介した3冊はどれも読みやすく、ページをめくるたびにクスッと笑える作品ばかりです。
どれか一冊でも手に取ってもらえれば、ほんの数ページでも気分転換の読書タイムが楽しめます。
忙しい毎日の中に、少しでも笑顔の時間が増えますように。
あなたのおすすめは?
この記事で紹介した作品以外にも、世の中には笑えるコメディ小説がたくさんあります。
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皆さんのおすすめを参考に、新しい“笑える本”との出会いが広がるかもしれません。
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