子育て中でも「読書」を楽しみたいあなたへ
「ゆっくり本を読む時間がない…」
そんな毎日でも、少しのスキマ時間で心を整えたいとき、本は最高の味方になります。
今回は、子育て中でも無理なく読める、読みやすくて癒される小説を5冊ご紹介します。
子育て中におすすめ!短時間で読める小説5選
『木曜日にはココアを』青山美智子|短編×癒しの連作小説
5~10分で1話読める連作短編集。
喫茶店「マーブルカフェ」を舞台にした、心やさしくなる物語が詰まっています。
1話ごとに登場人物が変わりますが、実は少しずつリンクしています。
あの話の脇役が、次の話の主人公になっていたり、
過去の出来事が後の展開に影響していたり…。
読み進めるほどに世界が広がる構成もこの作品の魅力だと言えます。
疲れた夜に、ココア片手に1話だけ読む──そんな読書スタイルが似合う一冊です。

読後には、不思議と人に優しくなれる気がするんです。
『天国はまだ遠く』瀬尾まいこ|気持ちがほどけるやさしい逃避行
都会で疲れた女性が、ふとたどり着いた田舎で過ごす日々。
ページ数は少なめでも、心の変化が丁寧に描かれていて癒されます。
「絶望の果て」で出会った人々や風景によって主人公が「再出発」へと向かう姿に静かな感動と希望を感じました。

なんだかもう全部投げ出したい…そんな日に寄り添ってくれる物語です。
『君は月夜に光り輝く』佐野徹夜|切ないけれど、前を向ける物語
不治の病を抱えた少女と、彼女の「やり残したこと」を代わりに体験していく少年の物語。
テーマは重めですが、文章はやさしくて読みやすく、スピード感もあるので一気読みできます。
それぞれに痛みを抱えた二人が出会い、互いに影響を与えながら前に進んでいく姿が胸に迫ります。まっすぐで嘘のない関係に、心が熱くなりました。

涙もろいママにおすすめ…夜にこっそり読んでください。
『おもかげ』浅田次郎|現実と幻想の間を旅する“愛と奇跡”の物語
物語は、主人公・竹脇正一が定年退職の夜、地下鉄で突然倒れるという衝撃的な導入から始まります。
意識不明となりICUに眠る彼は、幽体離脱のように肉体から離れ、不思議な空間をさまよう中で、自分の人生と静かに向き合っていきます。
集中治療室で見舞いに訪れる家族や友人たち。
そして幻想の世界で再び出会う、“もう会えないはずの人たち”。
これは単なる夢でもファンタジーでもなく、
人生の終わりに、心で再会する“愛の記憶”の物語です。

子どもが寝たあと、静かな部屋でこっそり涙を流したいあなたへ──
静かに心を包んでくれる1冊です。
『クジラの彼』有川浩|恋愛と人間味が詰まった連作短編集
「図書館戦争」シリーズで人気の有川浩さんによる恋愛短編集。
自衛隊員との恋を描いた物語が中心で、どれもキュンとして温かくなれます。
“自衛隊”という特殊な職種を背景にした一途な恋、待つこと・支えることの美しさ、人間味あふれる会話と温かいユーモア――有川浩ならではの「日常×非日常」的な等身大の恋愛が詰まった作品。
育児と家事の合間に、“ときめき”を思い出したいママにおすすめ!

短編だけど、ちゃんと恋して泣ける。育児中にもぴったりのボリューム。
まとめ|スキマ時間でも、物語の世界へ
読むこと=自分を大切にする時間
子育て中は、自分のための時間が本当に少ないもの。
でも、本を1ページ読むだけでも、自分の「好き」や「感性」を思い出せる瞬間があります。
今回ご紹介した5冊は、どれも短時間で読めるうえに、心に残る物語ばかり。
スキマ時間でも読書を楽しみたいあなたの、素敵な1冊に出会えますように。
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