大学図書館司書の仕事って?
大学図書館の司書と聞くと、どんなイメージを持たれるでしょうか?
「静かにカウンターに座っている人」「本を貸してくれる人」と思っている方も多いかもしれません。
ですが、実際には学生や教員の学びを支えるため、幅広い業務をこなしているのが大学図書館司書の仕事。
今回は、大学勤務の現役司書の視点から、「知られざる大学図書館の日常」をご紹介します。
・大学図書館司書の1日の流れ
・学生・教員を支える裏方業務とは
・実はけっこう体力勝負?な仕事も
大学図書館司書の1日スケジュール(例)
🟦 Step 1:8:45|開館準備・メールチェック
PCの起動、閲覧室の点検、メール確認。教員からの図書購入依頼やレファレンス対応依頼など、朝から盛りだくさんです。
🟦 Step 2:10:00|図書の受入・装備作業
新着図書のデータ登録、バーコード・請求記号ラベルの貼付など、地道な作業をコツコツと。
🟦 Step 3:13:00|授業対応・学生サポート
「レポートに使える資料が分からない…」という学生への資料案内や、検索のレクチャーも大切な仕事。
🟦 Step 4:15:00|図書購入・予算管理・委員対応
教員から依頼された研究書の選書、見積作成、学内決裁、蔵書確認など、事務作業も多岐にわたります。
🟦 Step 5:17:00|SNS・ブログ・展示準備など
大学図書館の魅力を発信するため、X(旧Twitter)の更新や図書展示のPOP作成なども司書の役割です。
学生対応は「情報リテラシー」のサポートでもある
大学ではレポート・卒論・調査研究など、学生にとって“調べる力”が不可欠です。
司書は、OPAC(蔵書検索)やデータベース、文献管理ツールの使い方などをサポートしています。
時には「Wikipedia以外で調べなさいって言われたけど、どうしたら…」という悩みにも対応。
図書や論文の探し方を丁寧に伝え、学びの基盤を支えています。

「調べるって、けっこう楽しいかも」と学生が笑顔で帰ってくれると、
私たちも嬉しくなります。
実は“教員対応”も大切な業務のひとつ
大学図書館では、授業で使う資料や研究に必要な図書・データベースの購入対応も大切な仕事です。
先生方とやり取りを重ね、予算の調整や納品確認、製本・契約の手続きまで行います。
- 「この本、電子書籍版ありますか?」
- 「他大学で所蔵している資料を借りたい」
- 「論文の掲載誌を確認してほしい」
展示・広報・SNS運用も担当しています
大学図書館では季節に合わせたブック展示、図書館ブログやSNSでの発信なども司書の役割。
「見てもらえる工夫」をこらして、学生の目を引くようなレイアウト・POP作りも日常の一部です。
最近では、X(旧Twitter)を活用し、
「図書館の使い方」や「新着図書紹介」などを定期的に投稿する司書も増えています。

学生から「SNS見て本を借りに来ました」と言われると、
小さな努力が報われた気持ちになります
まとめ|大学図書館司書は“縁の下の力持ち”
大学図書館の司書は、学生の学びと、教員の研究の両方を支える存在です。
カウンター業務だけでなく、裏方で資料を整え、情報を発信し、日々たくさんの判断をしています。
もし大学図書館を訪れる機会があれば、ぜひ周囲をぐるっと見渡してみてください。
「静かだけど、動いている」そんな司書の姿が見えるかもしれません。
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